加給年金が加算されるタイミングの補足!

皆さまこんにちは!
年金アドバイザーのhirokiです!

昭和28年7月生まれの女性は今月63歳になります。
年齢がスパッと出せない場合はこちらを見てくれたらスパッと出せます。

厚生年金支給開始年齢(日本年金機構)
⬅︎共済組合の支給開始年齢は男性の厚生年金支給開始年齢と同じです。
で、適当ですが昭和35年生まれの夫が居たとします(^^;;


仮にこの女性に共済組合期間10年と厚生年金期間が10年あったとします(年金受給権は満たしているものとする)。

となるとどちらの年金も60歳から貰えて、現在は特別支給の退職共済年金と特別支給の老齢厚生年金を貰っています(65歳になると、この退職共済年金も老齢厚生年金と名を変えます)。

平成27年10月に法律が変わり共済組合期間と厚生年金期間合わせて20年以上あり、その時に生計維持してる配偶者が居れば配偶者加給年金(年額390,100円)が付く事になりました。
※18歳年度末未満の子が居れば子の加給年金(年額224,500円)も付きますが、老齢厚生年金の受給者に18歳年度末未満の子が居る場合ってほとんど見かけた事ないからここでは省略します(^^;;


それまでは共済組合なら共済組合、厚生年金なら厚生年金期間のみで20年以上を満たさないと加給年金貰えなかったわけです。


さて、話を戻しますが…、この共済組合10年と厚生年金10年の人にいつから加給年金が付くかというと65歳からです。


ところがここで問題があります。


この女性が64歳になると、厚生年金のほうに定額部分が発生して年金額が増額するんです。
この支給開始年齢を見ていただくと定額部分というのが発生してますよね!

65歳前でもこの定額部分が発生すると本来なら定額部分発生時点が加給年金加算時期になります。



しかし、この人の場合は定額部分発生時点に生計維持している夫が居ても加給年金は付きません!

なぜなら、共済組合期間と厚生年金期間を合算するタイミングが65歳にならないと訪れないから。
65歳になるとハガキタイプの年金請求書が送られてくるからそのハガキで新たに65歳以降の年金を請求しないと貰えません。

期間を合算する場合の大原則を今一度思い出してみましょう。
一元化後に厚生年金と共済組合の加入期間を合算して加給年金額の加算要件を判定する場合っていうのは、
①一元化後に年金受給権が発生する。
②一元化後に年金額を改定した時(65歳時とか退職改定時等)

これですよ。


じゃあ仮にこの昭和28年7月生まれの女性に共済組合期間が19年6ヶ月あって60歳から特別支給の退職共済年金を貰ってたとします。
ちなみに厚生年金期間は6ヶ月しかなくて特別支給の老齢厚生年金は貰えず、老齢厚生年金は65歳支給になります(特別支給の老齢厚生年金や退職共済年金は1年以上の期間が無いと普通は貰えない)。

で、平成27年10月の一元化後は、たとえ1年未満の厚生年金期間しかなくても、共済組合期間と厚生年金期間合わせて1年以上あると特別支給の年金が貰えるようになりました。

つまり、この6ヶ月分の特別支給の老齢厚生年金の受給権が一元化で発生したわけです。
この時点で20年以上の合算のタイミングが訪れました。
上の①のタイミング。


さて、こうなるとこの女性は64歳(平成29年7月)になるとこの6ヶ月分の特別支給の老齢厚生年金に定額部分(定額単価1,626円✖️6ヶ月=9,756円)も発生します。

じゃあ加給年金はどうなるか?

この場合は64歳の定額部分発生時から加給年金が加算されるわけですねおねがい

なお、加給年金は定額部分発生時点で配偶者や子が居ない場合はその後65歳になった時に配偶者や子が出来ても加給年金は付きません。
ただし、障害厚生年金2級以上の人は再婚等で配偶者や子(子の分は障害基礎年金に付く)が出来た場合は随時その時から付きます(障害年金も元々は障害年金の受給権者発生時点で配偶者や子が居ないと加給年金は付く事は無かったんですが、平成23年4月の法改正で随時付くようになった)。


※追記
昭和30年7月生まれの男性で共済組合10年、厚生年金10年あると両方とも62歳から年金が貰えます。
そして65歳時の再度の年金請求のタイミングで20年に期間が合算され、65歳時点で配偶者が居れば配偶者加給年金が支給開始になります。

なお、平成27年10月以後に年金の繰上げをやってても65歳になると加給年金は支給されます。

しかし、この男性が既に60歳時(平成27年7月に60歳だから一元化前)に年金の繰上げをしちゃってたらどうなるのか(;゚Д゚)?

この場合は65歳ハガキでの再度の年金請求する事が無いので、加給年金は付きません。
期間が合算されるのはあくまで一元化後に年金支給が始まったものに限るから。

付くとしたら、上で説明した②の一元化後に年金額を改定した時(65歳時とか退職改定時等)くらいですね。
だから1カ月でも厚生年金に加入して退職してもらえれば加給年金を発生させる事が出来ます(^^;;


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